今の若い人は、90年代のCompuServeやAmerica Online (AOL)と言われてもピンと来ないと思うが、たしかに今日のSNSの競争は、パソコン通信からインターネットへの過渡期におけるネット企業の争いに似て いる。今のFacebookのような存在だったのがAOLだ。米国のパソコン通信を制した同社は、本当に飛ぶ鳥を落とすような勢いだった。当時はまだイン ターネットへの接続はダイヤルアップであり、誰もがAOLの接続ソフトをインストールしてAOLに入会し、AOLでメールやインスタントメッセージを使 い、AOLのアプリケーション内に用意された「Internet」というボタンからWebにアクセスしていた。まだWebコンテンツが少なく、AOLが提 供するコンテンツの方がはるかに充実していたから、ブラウザからアクセスするWebはAOLのおまけでしかなかったのだ。米国においてAOLは、まさに ネットへのゲートウエイだった。
AOLは圧倒的なユーザー数を武器に、サービス内で様々なコンテンツの提供に乗り出した。このあたりも今日のFacebookに似ている。そして AOLの可能性に着目したTime Warnerとの合併を果たした。企業規模は異なるもののAOLの方が世間に対する影響力が大きく、新興企業が巨大メディアをコントロールする様は「小が 大を飲み込む合併」と言われた。
ところがAOLの時代は瞬く間に終焉へと向かった。ITバブルが崩壊し、ブロードバンド時代が到来してAOLの専用ソフトを使わなくてもブラウザで リッチなコンテンツを楽しめるようになると、人々は制約のないWebに流れ、まるで氷河期を迎えて絶滅していく恐竜のようにAOLは衰退した。
90年代の終わり頃、数年後にAOLが大失速するとは誰も予想できなかったが、それは起こった。だから、数年後にFacebookも衰退し得ると言 いたいのではない。今にして思えば、わざわざAOLのアプリケーション内からブラウザを利用するなんて面倒で制限だらけなことをよく受け入れていたと思う が、当時は賢くネットを使っていると誰もが思っていた。箱庭のようなAOLをネットの世界と見なし、(一般ユーザーだから当たり前だが…)オープンな Webがもたらす自由と可能性を想像できなかった。今のソーシャルグラフは、Facebookのような箱庭の中で活用できるものでしかない。 FacebookやGoogle+に変わる存在が現れるのか、それともそれらが進化するのかは分からないが、そこからユーザーが踏み出していく変化は必然 である。
— シリコンバレー101 (439) FacebookやGoogle+はやがて滅びる恐竜か? | ネット | マイナビニュース (via amiens2009)
(Source: nakano)
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